コーヒーのエッセンスを作る
1808.
材料: 挽いたコーヒー豆1/4ポンドにつき小スプーン1杯の粉末チコリー、ティーカップ小3杯、もしくは1パイントの水。
作り方: コーヒーを新たに挽き、もし可能であるなら、新たにローストしたものを使う。ろ過装置かフィルターにチコリと一緒にそれを入れ、上記の割合の沸騰させたお湯を上からゆっくりと注ぐ。すべてフィルターを通ったら、十分にコーヒーを加熱し、温める。しかし沸騰はさせてはならない。そうしたら、それを2度目のフィルターに通し、清潔で乾いたビンの中にそそぐ。しっかりふたをすれば、数日間はおいしいままでいられる。スプーン2杯のこのエッセンスは、朝食の温かいミルク1杯に十分な量である。このエッセンスは朝がとても早い人にとってはきわめて有用で、準備はミルクを温めることだけで、容易にかつすばやく用意できる。エッセンスがビン詰めであるとき、別にティーカップ3杯の熱湯をゆっくり底に注ぎ、フィルターに通せば非常に薄いコーヒーになる。次にエッセンスが準備できたとき、この薄いコーヒーを過熱して、それを普通の水の代わりに挽いたコーヒー豆に注げば、この方法でよりおいしいコーヒーがえられる。決してこの方法で利用しないで、残りを捨ててしまってはいけない。そして常に
新しいエッセンスを作ってそのとき利用するまで、しっかりとフタをしておくこと。
時間: 最初にフィルターされて、次に加熱され、再びろ過される時間。
十分量: 朝食の1杯のホットミルクにテーブルスプーン2杯
コーヒーをローストする
(フランスのレシピ)1809.
フランスのコーヒーがイギリスで作られたものよりも明らかに優れているのはよく知られた事実だが、コーヒー豆のローストは、コーヒーの味に非常に重要な影響を与えるものであり、フランスでどのようにこれらの作業が行われているのかを知ることは有意義であり、また興味深いことであろう。
パリでは、正確にコーヒーの味を管理する2つの店がある。La Maison CorcelletとLa Maison Royer de Chartresであるが、この風味を得るためには、ローストする前に、3ポンドのコーヒー豆につきナッツ大の一切れのバターを加え、さらにデザートスプーン1杯の粉末の砂糖を加えたら、通常の方法でローストされる。
バターと砂糖の付加は、豆の風味と芳香を引き出すが、バターは非常に高品質のものを用いなければならないということを心に留めておかなければならない。
コーヒーを作る
1810.
材料: 一人につき挽いたコーヒー4オンス、もしくはテーブルスプーン1杯。または1/3パイントの水につき1オンス
作り方: コーヒーを上手に作るためには、決して煮られてはいけなく、沸騰したお湯が注がれなければならない。これはお茶にも同じことが言える。コーヒーは常に豆の状態で購入されて、可能なら新たにローストされるべきである。そしてそれは、使用のために用いられるまでは挽かれるべきではない。非常に多くの新しい種類のコーヒーポットがあるが、コーヒーの作り方はいつもほとんど同じである。すなわち、粉の上に沸騰している水を注いで、フィルターに通す。
イラストはおいしく澄んだコーヒーを作るのに非常に適しているロイゼルの静水コーヒー沸かしの1つである。これは次のような方法で用いられなければならない。(中略)
通常これらのコーヒー沸かしでつくられたコーヒーは非常においしくできるが、ひとつだけ難点がある。それは、タップから出てくるコーヒーのスピードがいささか遅いということである。これは小さなパーティーでは何の問題にもならないが、多くの人のために準備する場合には退屈してしまうだろう。この問題の解決策としては、非常に濃いコーヒーをつくることである。1カップ1/3以上にはならないようにして、残りはミルクで定量にする。フィルターか、ろ過器でコーヒーをつくるとゼラチンや卵白、その他コーヒーをクリアにするための調合を使わなくてすむ。コーヒーは常にとても熱い状態で出されるべきで、できれば同じ容器にポットから注がれるべきである。なぜなら別の冷たい容器に注がれた場合、それは急速に冷えてしまうから。多くの人がここで提示したコーヒー豆の各オンスにたいする水の割合が少なすぎると考えるかもしれない。それは、とても濃いコーヒーを作るためのもので、1カップの1/3に十分な量で、熱い上等なミルクかミルクとクリームの混合物で残りを満たす。 これは海峡の向こう側の隣人が賞賛してやまない「カフェオレ」というものである。普通の方法でコーヒーを作るならば、2倍の量の水で薄め、カップにそれが注がれる際にコーヒーの割合を増やし、ミルクの割合を減らしなさい。
十分量: とてもおいしいコーヒーを作るのに、人一人につき1/2オンス、またはテーブルスプーン1杯
カフェオレ
1812.
これは大部分のホットミルクにただ加えられるだけの濃いコーヒーである。大体テーブルスプーン6杯の濃いコーヒーが、朝食のミルク1杯に十分な量。
およそスプーン6杯の濃いコーヒーが、朝食のミルク1杯に十分な量である。No.1808のエッセンスがカフェオレに最適で、多くは必要としない。この調合は、イギリスで出される薄く水っぽいコーヒーよりはるかに優れている。もし後者の濃厚さが足りなかったら、少量のクリームをミルクに混ぜれば、コーヒーの味を改善できる。またそのほかの飲み物にも同様のことがいえる。
十分量: 朝食の1杯のミルクにスプーン6杯の濃いコーヒーか、スプーン2杯のエッセンス。
カフェ・ノワール
1813.
これは通常夕食の後に出されるもので、好みに応じてブランデーかリキュールを加えて口当たりを良くして飲まれるべきである。 このコーヒーは非常に濃く作られて、非常に小さいカップに入れられ、決してミルクやクリームを入れてはならない。カフェ・ノワールはNo.1808のエッセンスからつくることができ、1カップにつきスプーン1杯分を入れて熱湯を注げばよい。これは大きなパーティーでコーヒーを準備するのに非常に簡単で迅速な方法であるが、エッセンスがとても上手に作られなければならず、使用されるときまでしっかりフタをしめておかなければならない。
紅茶を作る
1814.
おいしい紅茶をいれるのにそれほど大きな技術は必要としない。お湯が沸騰したら、香りのよい葉を惜しむことがなければ、飲物はいつも変わらず良いものになるだろう。 人1人にティースプーン1杯を割り当てる古い方法は、まだ通用している。まず熱湯でティーポットを温めなさい。完全に容器が温められるまで2、3分そうしておいたら、お湯を捨てる。 茶葉を入れ、1/2から3/4パイントの沸騰している水を注ぎ、フタをしめ、それを5から10分紅茶を引き出させるために放置する。その後ポットを満たす。 茶葉が開かなく、香りが引き出されないため、水を実際に「沸騰させた」ものを使わないと、紅茶はまったくダメなものになってしまう。結果として紅茶は無色で味がない、単なるぬるい水以外の何者でもなくなる。 紅茶が必要な大きなパーティーがある場合は、容量の大きいティーポットひとつをおいておくよりも、2つのティーポットを使ったほうがよい。手元になくなってしまうから。抽出がいったん終了したら、新たな茶葉の追加することで、ほんの少し強さを増してくれる。したがってもうちょっと必要なときはポットの中の古い葉を全部取り除いて加熱されてから、新しい茶を通常の方法で作れる。倹約家は、数粒の炭酸ソーダを沸騰した水が茶葉に注がれるまえに加えれば、良い味を引き出すのに役立つといっている。もし水が非常に硬質であるのならソーダは軟質にしてくれるためそれはいい方法かもしれないが、たくさん加えすぎると石鹸のような味が付加する傾向があるので、この物質を使う場合は控えめになるよう注意しなければならない。 ミックスしたお茶を作るための通常の配合は、紅茶がスプーン4杯に対して緑茶は1である。好みによって後者をもっと加えるが、濃い緑茶は非常に体に悪いので、あまり自由に加えるべきではない。
時間: ティーポットを温めるのが2分、紅茶を抽出するのが5から10分。
十分量: 人1人につきティースプーン1杯、もしくはそれ以上